コストコで衝動と理性のはざまに揺れながらMarcy MWM-1005を運び込み、汗だくで4時間半かけて組み立ててから、早いもので数年が経った。5か月使った時点では「本体が浮く」「フライの可動域が狭い」なんて文句を言いつつも、なんだかんだ愛着を持って使い倒していたこの巨大な塊なのだが……。
結論から言うと、すでに我が家から姿を消した。今回は、あんなに苦労して手に入れたホームジムをなぜ手放すことになったのか、そして撤去という「最後の難関」のリアル、さらに数年越しの最終結論をまとめておこうと思う。
処分理由は「子供の成長」と「部屋の限界」
あんなに便利に使っていたホームジムを手放した最大の理由は、ライフスタイルの変化だ。要するに、子供たちが大きくなってきて、部屋が本格的に狭くなってきた。
我が家のトレーニング部屋は元々、ベンチプレス(台なし・85kg分)と懸垂台、さらには仕事用のモニター2台とPCがひしめく要塞のような空間だった。そこにあのMWM-1005がどんと鎮座していたわけだが、子供の成長にともなって居住スペースや収納の確保が必要になり、いよいよ限界を迎えた。部屋の限界を前に、ホームジムの撤去が決まった。ついでに、場所を取っていたベンチプレスの台もまとめて処分することにした。
組み立てよりは早いが、解体と廃棄はやっぱり大変だった
導入時の「セレナにギリギリ積載」「2階への持ち上げで瀕死」の記憶がよみがえるが、処分も一筋縄ではいかなかった。
解体作業自体は構造がすでに分かっている分、組み立てを逆再生するだけなので4時間半もかからなかった。しかし大変だったのは、解体したあとの巨大な鉄くずと重りの山をどう捨てるか、という問題だ。
メルカリで売るにも発送が地獄すぎるし、引き取り限定にするのも手間がかかる。結局、市の粗大ごみ業者に依頼して廃棄してもらう形をとった。バラしたパーツと重りを回収場所まで運び出すだけで、またしても一苦労だった。ホームジムは「買うとき・組み立てるとき」だけでなく、「捨てるとき」まで含めて超重量級のアトラクションなのだと痛感した。
鉄の塊を手放した今、たどり着いたトレーニングスタイル
ホームジムもベンチプレス台も手放して、トレーニング自体はやめたのかというと、まったくそんなことはない。今何をやっているかというと、自重トレーニングの真骨頂、カリスタニクス(Calisthenics)に移行した。
重いウエイトを扱わなくても、自重で自分の身体をコントロールするトレーニングの魅力にハマり、今は新たに買い直したシンプルで場所を取らない懸垂台が1台あるだけ。これだけで、日々自宅で快適に体を追い込めている。
我が家のホームジム環境の変遷
| 時期 | 設置していた機材 | メリット・デメリット |
|---|---|---|
| 初期(購入時) | MWM-1005、ベンチプレス(85kg)、懸垂台、PCデスク | 自宅で全身鍛えられるが、部屋の床とスペースが完全に埋まる |
| 中期(処分後) | 部屋をスッキリ解体・廃棄 | 子供たちのスペースを確保。搬入時レベルの体力を消費 |
| 現在(最終形) | シンプルな懸垂台1台のみ | カリスタニクスへ移行。省スペースで毎日最高のトレ環境 |
数年越しの最終結論:コストコのホームジムは「買い」だったのか
一度は我が家を占領し、そして去っていったMWM-1005。「じゃあ結局、買わなきゃよかったのか」と聞かれれば、答えは間違いなく「買って大正解だった」だ。
毎日わざわざ車や電車でジムに通って、やりたいマシンが空くのを待ち、毎月固定費を払い、往復の移動時間を削る。あの不毛な時間をすべてカットして、家でサクッと追い込めた経験は何物にも代えがたい。
ただ、数年使い倒して処分まで見届けた立場から、これから購入を検討している人に送りたいアドバイスは1つだけ。「部屋のスペースに相当な余裕がないなら、絶対にやめておけ」。導入時の運搬・組み立ての大変さだけでなく、数年後のライフスタイルの変化で「手放すときの手間」までついてくる。スペースに余裕があり、数年間使い倒す覚悟があるなら、間違いなく最高の一台になるはずだ。
部屋から鉄の塊は消えたが、懸垂台1本で今日も自宅トレーニングは続いている。