筋性斜頸という病気をご存知だろうか。この記事にたどり着いた人は、おそらく自分の子供の首の傾きについて調べていて、この言葉に行き着いたのではないかと思う。うちの娘も筋性斜頸と診断され、経過観察から手術という道をたどった。同じように悩んでいる親御さんの参考に少しでもなればと思い、当時の記録を残しておく。

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筋性斜頸とはどんな病気か

首の片側にしこりができて、その筋肉が縮んでしまうことで首が傾いてしまう病気だ。正確には胸鎖乳突筋という筋肉にしこりができるもので、原因ははっきりとは分かっていない。出産時に赤ちゃんにかかる負担が関係しているという説もあれば、遺伝を指摘する声もあるが、いずれも確定的な話ではないようだ。女の子に多いとも聞いたが、これも真偽のほどは分からない。

筋性斜頸は自然に治るのか

調べたところでは、9割ほどの確率で1歳になるまでに自然に消えていくとされている。以前はしこりが消えない場合にマッサージが勧められていた時期もあったようだが、現在は推奨されていない。もし子供の首の傾きで悩んでいる場合は、自己判断でマッサージなどをせず、まずは専門医に相談することをおすすめしたい。

手術をするかどうか、経過観察からの決断まで

うちの場合、最初にかかった先生からは経過観察だけを勧められ、手術の話はすぐには出なかった。子供の体がまだ全身麻酔に耐えられるほど強くなかったこともあるし、首を手術するという決断を親としてすぐに下せなかった、というのも正直なところだ。

それでも定期的に病院へ通い経過を見てきたが、しこりが消える気配はまったくなかった。1歳半を過ぎても状態は変わらず、そのまま2歳、3歳と成長し、4歳を迎える前についに手術を受けさせる決断をした。

子供の将来を考えて手術を決断した理由

女の子ということもあり、首が傾いたまま大人になってしまうのはかわいそうだという思いが強くあった。見た目の問題はもちろんだが、体や顔のゆがみ、さらには運動機能への影響も出てくる可能性があると聞き、早いうちに手術を受けさせてあげたいと考えた。

手術と入院の記録

手術の少し前から入院し、体調を崩さないよう管理しながら過ごした。手術室へ向かう娘を気丈に見送ったつもりだったが、本当のところは涙をこらえるのに必死だった。自分の子供がどんな病気や怪我であっても、手術を受けさせるというのは胸が締め付けられるような感覚になる。

手術を終え、ベッドに固定されたまま眠って戻ってきた娘を見たときは、安堵と同時にどうしようもない罪悪感に襲われた。目が覚めてパニックで動いてしまわないよう体を固定されていて、泣き出しても抱き上げてあげられない。それが本当につらかった。

ここから3週間、首を牽引したまま寝たきりの生活が始まる。トイレも食事も、首を固定したままベッドの上ですべて行うことになる。床ずれで髪の毛が抜けてしまうこともあった。子供本人がつらいのはもちろんだが、付き添う親もかなり疲弊した。うちは自営業だったのでまだ時間の調整がきいたが、会社勤めだったらもっと大変だっただろうと思う。

手術から2年たった今の状態

手術から2年が経過した。正直なところ、あまり良くはなっていない。定期的に診察は受けているが、小さいころほどではないにせよ、首はまだ少し傾いている。手術で完治するケースも多いと思うが、うちの場合は完治とまでは至っていない。首の骨自体に湾曲はないものの、首をまっすぐ保とうとする力が働いて、背骨が少し曲がってきてしまっている。

今、先生から勧められている対処は、鏡を見て正しい姿勢を意識づけることと、体を動かして筋肉をつけていくこと。これを続けることで、成長の過程で改善していくケースが多いそうだ。

手術のデメリット

手術のデメリットとしては、首の左右で筋肉を切り離したことによる、ごくわずかな見た目の差異が生じることが挙げられる。ただ、手術をしなかった場合のデメリットのほうがはるかに大きいと感じていて、今振り返っても手術を受けてよかったと思っている。

同じように悩んでいる親御さんへ

こういう記事は書くかどうかかなり迷った。それでも、今まさに我が子の筋性斜頸で悩んでいる親御さんがいれば、この記録が少しでも参考になればと思う。

東京都にお住まいであれば、都立小児総合医療センターで診てもらうことをおすすめしたい。小さなクリニックだとマッサージやカイロプラクティックを勧められることもあるかもしれないが、まずは専門医をしっかり受診することを強くおすすめする。